さて前回の続きになります舌シリーズその3でございます!シリーズ3は気虚の舌形態です!

気虚の舌形状

全体に淡い色(気血不足、冷感覚が強い方は舌色が白っぽくなる)で、厚くはれぼったい舌の形状をが顕著です。

特徴的な気虚の舌形態

1.歯痕舌

両側の舌の縁に、歯型が波打つようについています。特に全身にむくみがある場合は歯痕の状況により体内の水分量がどの程度かを判断する材料になる指標になります。

歯形が着く理由として、舌が肥大し収まらず、常に下あごの歯に押し付けられているのが原因です。

「気」は、「水」の生成や運行、排泄も行うことから「気」の量が不足すると「水」の代謝にも影響がでます。

水分代謝が悪いときや、胃腸の消化機能が低下している人や、水分を取りすぎている人によくみられます。

2.胖大舌

舌が大きく厚みがあり、水分代謝が低下し、体に余分な水分がよどんでいる舌形態になります。

疲労により水分の代謝が悪く、水分をさばけないため舌に反応が出ている病態です。

 

3.痩薄舌

舌が痩せて薄いものは「痩薄舌(そうはくぜつ)」といいますが、「血虚・気虚」、や「陰虚」などの症状を示します。

「虚」とは以前にもお話しした、中身が乏しい状態のことを表します。やや舌の色全体が薄いピンク色の状態があり歯痕が顕著にみられるような病態によく見られます。

 

4.裂紋舌

舌の中心を通る線を正中線以外のひび割れのような舌の状態を示します。

これは健康な人にもみられるため、チェックポイントとなるのは、舌面に見られる正中線以外の亀裂を診てみてください

もしひび割れが正中線以外で出ていたり、正中線にあっても裂紋が深いようでしたら注意をしてください!

本日は気虚ベースの舌内容でしたが、皆様の周りで少し元気がないような利用者様やセラピスト様がいたらお互いに舌を診てみてください!

POSTであれば、やれることは鍼灸の対応ができませんので、疲労感とある程度リンクしているのが「虚」のベースの舌診であります。

そのため運動療法のやり過ぎによるデコンディショニングに注意するために舌診は病態把握と過用を予防する意味があるかと個人的に思います。

もちろん総合的な判断をした上での一考という意味でとらえていただけると幸いです。

また次回も舌診についての内容について話をしていきたいと思います!