皆様こんにちは、今回のブログに関しては、やや専門職(鍼灸師さんに向けた)向けになりますが、ぜひ参考になればとおもいますのでご覧になってください。

PTの業界内では皮膚運動学の有名な福井先生の著書である皮膚テーピングの本ではありますが、こちらの書籍、実は鍼灸師にも非常に有用です!

まあ学校で触診、皮膚の運動性、機能解剖なんかはほとんど座学でしかやっていないため、運動器の利用者様を対応する際に臨床のイメージがわかず、適応症として経穴や経絡治療の流れで鍼やお灸を実施している方々が多いかと思います。

特に経絡は関連している経絡上の流れを暗記することがほとんどで、ツボはイメージできるけど、、、みたいな人がほとんどなんです。

実際に鍼を刺したりお灸を実施することで疼痛や可動域は変わるのでそれでいいかなと思って継続して介入する方もほとんどだとは思います。ですが大事なのは「なぜそこに問題が起こっているか、なぜ運動機能が上がったのか」を考え、評価した中で介入することが非常に重要なロジックだと思っています。

私もつい3年前は鍼灸学生だったのですが臨床に出てからも同じで、鍼灸師は運動器で非常に重要である機能解剖についてはほとんど授業では触診や評価をやらない印象です。←あくまで印象(私はPT資格の方が長いので機能解剖からかかわっている時間が長いので参考になりません)

運動器に関して言えばこの経絡のイメージは皮膚の運動機能で可動域が制限しているか、それとも皮下組織の脂肪組織、浅筋膜やさらに奥、深筋膜の影響にあるかを判断するうえで評価の一つとして考えられるかが大事なんですが(まだ他の要素はたくさんありますが、長くなるので割愛)、この書籍と同時に経絡をイメージしながら読み進めていくと、なぜ経絡の流中を刺激すると可動域が上がるのかなんかがイメージしやすくなります。

PTと鍼灸を関連つけて実際の利用者様の対応していくとなると幅広い知識もなくてはなりませんが、知識を少しづつ入れていくことでつながりがあるものがあります。それがこの皮膚運動と経絡が一つの要素だと思っています。

皮膚運動も運動器の一つとして取り入れていくことはPTとして働いている時にはありましたが、鍼灸師になってから経絡と皮膚との関連は結びつきも多く、以前ご紹介したレオンチャイトーの本なんかでもそうですが理学療法と経絡と関連するものがあり、積み重なるものであります。

PTと鍼灸を関連つけて実際の利用者様の対応していくとなると他の知識もなくてはなりませんが、臨床をしていく中で確実に術後の創部の後遺症による問題や、筋実質の炎症や損傷後の瘢痕組織問題で可動域制限が起こっていた、寒暖差で自律神経に問題があることで皮膚の運動制限(皮膚も交感神経の影響により運動に影響を及ぼす←皮膚の血管拡張により可動域が向上しやすい)が出たりと処々の問題(または複合した)がある利用者様がいらっしゃると思います。

そういった利用者様を拝見するうえで、皮膚運動学やそのほかの書籍を拝読していくことでいろいろな対象者様を幅広く対応できる。対象者様に対して手段を模索できるし、その上で必要な介入や誘導をできるかと思っております。

こちらの書籍では問診→評価→診療および改善するうえで必要なものが収められている素晴らしい書籍であると思います。(福井先生はたまた文京学院大学の回し者ではありません。笑)

PTの関連書籍なのであまり鍼灸師で購入されるイメージがない書籍ではありますが、鍼灸を志す方々ぜひ一度見てみてください!