皆様熱中症にお気をつけていますでしょうか?

 

近年になって大塚製薬様の啓蒙活動により広まりましたが、私の学生の頃はまだ熱中症に関しての知識が乏しく、屋外の部活などでも水を飲むな!とよく言われたものです(私の野球をやってた時分では先生が配慮されていたので水分補給は常に行っていました。)

特にご高齢の方と若年者の女性で割と多いのが「トイレが近くなるから飲みたくない」ということがありますが、私個人の見解ですとトイレが近いことで以下の点で良い要素が増えると思っています。

➀水分補給により屋内・外での熱中症予防になる

➁トイレに行く機会が増えることで立ち座りの機会が増え、活動量が若干増える。

➂適度な水分補給により高齢者・若年者ともに運動パフォーマンスを維持させることができる。

➃水分損失が多いと有酸素性能力が減少する。

➄水分は多少多めにとっても運動パフォーマンスの低下にはつながらない

➁については主観的な尺度なのであまり気にされないようにお願いします。笑

➂・➃・➄については論文などでも言われていますね。

➀水分補給により屋内・外での熱中症予防になる

一般的に、人の1日の水分出納は約2.5Lです(尿:約1,500ml、不感蒸泄:約900ml、便:約100ml)。夏場は汗をかく分、意識して水分の摂取を心がける必要がある。

最近では屋内だからと言って水分補給をしない方も増えておりますが、夏だけでなく冬場も乾燥や暖房のかけすぎで冬場の熱中症になる方も増えていますので注意してください。

平均60㎏の成人で1日2.1ℓ~3.0ℓ(体重1kg当たり35~50mℓ)の水分補給を推奨している。

こまめに(1回200~250ml)回数を分けて(1時間に2~4回)

少し冷たい(5~15℃)もの

ナトリウム濃度(40~80mg/100ml)

を注意して摂取しましょう

若年者でも以下のように統計が出ているため、注意して自身の飲水量を確認してみてください。

急激な脱水を避けるための一日の水分必要量は1.5~1.8ℓの間である。注意すべき内容として12~19歳では87%、20~55歳では70%が一日1.5ℓ以下しか水分を摂取していない。(Koulmannら)

➁トイレに行く機会が増えることで立ち座りの機会が増え、活動量が若干増える。

単純にトイレに行く際に普段から運動する機会が少ないであろうちうご高齢の方であれば飲水機会が増えることでトイレの回数が多くなり、立ち上がり~トイレの着座までの回数が比例的に増えることになります。

どうしてもトイレの回数が増えることを懸念して飲水回数を減らす方が多いのですが、夜間であれば中途覚醒で転倒リスクが増えてしまうため控えるのはやむなしです。

ですが覚醒状態が良好な場合はトイレ回数が増えることはある程度の廃用予防になるので、差し支えなければなるべく飲水を進めて熱中症を予防し、運動回数を増やすといったポジティブループにも置き換えることができると思います。

 

➂適度な水分補給により高齢者・若年者ともに運動パフォーマンスを維持させることができる。

中等度の脱水が若年成人の心理的パフォーマンスを低下させることが確認されており、短期記憶には影響がみられる。(grandjean and grandjean 2007)

さらに心理的運動能力にに関連したテストでは2%の脱水で10.7%、4%の脱水で21.4%の反応速度の低下がみられる。(grandjean and grandjean 2007)

上記の論文から若年者でも短期記憶や運動パフォーマンスが低下することを考えると、高齢者は熱中症からの脱水による反射速度や運動の正確性が低下することで、転倒リスクが増加することは火を見るより明らかですね。

 

➃水分損失が多いと有酸素性能力が減少する。

水分損失が体重の2%に相当すると有酸素性能力がおよそ20%減少するということが報告されている(armstrong et al1985)

特に夏場での長時間の作業や持久的な運動実施する方は身体内でのパフォーマンスが低下することがみられるため、常に水分を補給することを意識していく必要がありますね。

27℃を超える炎天下の環境の際は特に汗をかく分、少し多めにとることで予防していきましょう

 

➄水分は多少多めにとっても運動パフォーマンスの低下にはつながらない(ただし成分は大事)

運動前の水分を過剰に摂取しておくことが運動中の水分不足状態を遅らせたり予防したりし、脱水によるいくつかの悪影響を予防できる(freund et al 1995)

ただし「水」・「低濃度のナトリウム飲料」の補給は体にとても深刻な影響を及ぼす低ナトリウム血症を引き起こす(Von Duvillard et al 200)

なので、屋外作業をする方や運動をする方に非常に好ましいのは大塚製薬様のポカリスエットやOS-1がなぜいいのかは成分表示から上記の論文に当てはめるとおおむねわかることかと思われます。

さて長くなりましたが、熱中症予防にこれを気を付けていただければと思います!